アマゾンジャパン、出版社約100社に説明会 キンドルなどデジ

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2010年2月12日
アマゾン・ジャパンは1月28日、東京・渋谷のフォーラム8に出版社約100社を招いて事業説明会を開き、予約の早期化、共同プロモーションへの参加などとともに、キンドルをはじめとした同社のデジタル展開への協力も呼びかけた。説明会では出版社に対して、新刊予約の早期化、詳細ページの充実、在庫の確保といった基本的な販促活動の重要性を呼びかけるとともに、特定の出版社のプロモーションを展開する「サイト・マーチャンダイジング・サービス」(SMS)を有償のメニューとして提供すると報告。また、同社として特定出版社の商品の「全点在庫」、「最低在庫数の拡大」、「新刊部数指定の拡大」を進めるとし、こうした「優先取組のための原資」として、共同マーケティングへの協賛や、買切条件・責任販売による実質的なマージンアップへの協力を求めた。デジタル事業については、「本年をデジタル化元年」と位置付けている。同社・渡部一文メディア事業部門長「コンテンツホルダーからデジタル化したコンテンツを預かり、プリントオンデマンド、電子ブック、MP3などに提供するセントラルリポジトリーという考え方。キンドルもそのひとつの提供方法」と話す。説明会では「権利関係の整理」「最終稿の確保」「新刊同時発売に向けた製作体制」を整えて電子書籍を提供する体制を作るよう、出版社に呼びかけた。なお、同社では2月1日付で、これまで渡部部門長が兼任していた書籍事業本部長に友田雄介営業部長が就任し、後任の営業部長に種茂正彦氏が就任した。同社の09年全世界業績は、売上高が前年比28%増の245億?(1?90円換算で約2兆2000億円)に達し、このうち本、CD、DVD、PCソフト、ゲームソフトのメディア商材が52%(約127億?)、非メディア商材が45%(約110億?)になった。