【決算】インプレス、中間決算は増収減益 関本社長、従来方針を踏襲と表

2007年11月20日

 インプレスは11月20日、東京・千代田区の大手町サンケイプラザで08年3月期(07・4・1?07・9・30)中間決算説明会を開き、塚本慶一郎氏の入院加療に伴って今年7月に代表取締役社長に就任した関本彰大氏は、従来の経営方針を踏襲していくことを表明した。

 

 関本社長は決算発表の最後に自ら経営体制に言及し、塚本氏の容態について「鋭意リハビリテーションを続けているが、復帰には長期間を要す」と報告。

 

 その上で「従来の経営理念、経営方針を踏襲し、今後、組織的な経営体制にしていきたい」と述べ、さらに「従来の組織戦略であるホールディングスを持株会社として専門分野ごとに分社経営を行っていくグループ経営の実効性を上げていきたい」と述べた。

 

 中間決算は売上高94億3700万円、前年同期比25・1%増、営業利益1億3200万円、同48・4%減、経常利益8400万円、同64・4%減、中間純損失3億4900万円。

 

 関本社長は「昨年のM&Aやここ数年の新規事業で大幅な増収となったが、先行投資を行っており予定通り減益。その一方で投資先の評価減で損失が発生している」と説明した。

 

 ITセグメントはImpressWatchの広告収入が16%増加するなどプラス要因もあったが、「できるシリーズ」の大幅減収や書籍の販売効率悪化などで29億5000万円、同4・3%減、営業損失7600万円を計上。

 

 音楽セグメントは売上高15億7500万円、同0・2%増、営業利益8600万円、同35・6%減。デザインセグメントは売上高7億7500万円、同7・3%減、営業損失5600万円。

 

 医療セグメントは新たに出版社・金芳堂が傘下に入ったことや、広告収入の拡大によって売上高22億9600万円、同11・6%増、営業利益3億2000万円、同36・9%増。昨年傘下に入った山と渓谷社による山岳・自然セグメントは、定期雑誌が好調に推移し、ムックのヒットもあって売上高15億9200万円、営業利益2億5400万円となった。