某月某日
連休前半、食いしん坊オジサン3人で、ペルー・リマと、アルゼンチン・ブエノスアイレスへ。
リマで記憶に残る味、其の一は、スペインのフリーペーパー『20 minutos』が2009年に行った人気投票で「世界一の朝食」に選ばれたというチチャロサンド。豚肉を茹でて揚げたものに唐辛子ソースをつけて、タマネギ、サツマイモ、マリネしたライムを挟んでワシワシ頬張る庶民の味、ウマし。
其の二は、2024年に世界の美食家や評論家など千人以上の審査員によって選出される「世界ベストレストラン50」で5位にランキングされた、「maido」。ペルーでは、かつて日本の移民が伝えた味が〝NIKKEI料理〟と呼ばれているらしい。日系二世のオーナーシェフが繰り出す日本とペルーの味覚を、五感をフル稼働して楽しませる感性に驚かされる。
某月某日
EUなどから「世界で最も牛肉が美味しい国」と評価されるアルゼンチンの国民食が炭や薪で肉を焼く「アサード」。アルゼンチンの牛は放牧され牧草のみで肥育する。肉にサシは無く赤身。朝、屠場から運ばれた肉をそのまま〝よく焼き〟する。味付けは岩塩のみ。熟成させないフレッシュな肉はジューシーで、噛めば旨味があふれる。
腹ごなしに訪れたのは、英紙『ガーディアン』が「世界で2番目に優れた書店」と評価した「エル・アテネオ・グランド・スプレンディッド」。1919年にオープンした劇場を2000年に書店に改装。舞台を見下ろす吹き抜けと各階に並ぶ本棚は壮観。年間100万人もの観光客が訪れる人気スポットだが、本はあまり売れていないかも。
某月某日
来月8日に、オンラインコミュニティ「ほんのもり」を開設する。
会費制での運営とし、会員に提供する価値は主に以下のとおり。
①ブックディレクター・幅允孝さんが定期的にナビゲーターを務めるほか、作家・編集者・書店員・図書館員など〝本のプロ〟によるオンライン・トークセッションを無料または優待価格で視聴できる。
②小紙に掲載するインタビュー記事のほか、新刊情報や、出版業界の最新動向をキャッチアップできる。
③「文学」「ライフスタイル」「旅・歴史」「絵本」といったジャンルのトークルームで、会員同士が自由に情報交換・交流できる。
「本で心に豊かな森をつくる」。読書の喜びを、仲間と分かち合う場となることを切に願っている。