【つぶや記】文化通信2021年12月7日付

2021年12月7日

 小紙のみならず多くの媒体で、1 人(1 社)で2 つの事に取り組む様子を紹介する際、「二刀流」と見出しを付けてしまう。大谷翔平選手のめざましい活躍を見れば、いたって正常な思考だろう。しかし、紙面同ページやインターネットニュースのトピックスで同時に複数の「二刀流」を目にすると「くどい」印象をもたらし、閲覧者は興ざめする。

 

 筆者も「出版社が書店を開業」の記事で迷いなく「二刀流」を主見出しに。刷り上がると同面別の記事にも「二刀流」の見出しが…。自身の記事は入念に校閲したが、全体像を見る目が甘かった。ボキャブラリーの乏しさ、センスの無さを露呈。

 

 過敏に意識し、「作家が書店をオープン」の記事では「二刀流」と使わなかった。大谷選手帰国会見の日付発行。「旬」的には問題なかったのではと少々悔いる。「二刀流」乱用について、元祖・宮本武蔵の感想やいかに。「軽々しく使う言葉でない」と叱責されそうだ。  

 

【堀】