【つぶや記】文化通信2021年6月14日付

2021年6月14日

 昨今、分野を問わずビジネスの「DX」が進む。企業は抜本的かつ質的な変革を試みている。個人的な考えだがDXの大前提は「IT化」が完了していることだと思う。

 

 IT化とはアナログな作業をデジタルに切り替え、効率化・コストカットを図ることだ。手紙の郵送をやめて、メールやチャットにするなどがIT化の代表例である。一方、DXの目的はデジタル技術とデータ活用で、本質的な変革を目指すことだ。手法は似ていても、目指すものは異なる。

 

 各社の発表会や説明会に出席していると、その辺が曖昧だったりする。DXの取り組みでAIやITツールなど新技術を導入したとする。ところが、目標が効率化・コスト削減のみで、IT化と混同していることがある。新しい価値観を生み出せてないのに変革(Transformation)と呼んでいいものなのだろうか?無論、IT化に積極的なだけでも喜ばしい変革の一種ではあるが・・・・・・。

【鷲尾】