【つぶや記】文化通信2021年3月8日付

2021年3月8日

 最近のYouTubeに興味津々です。知られざる世界中の街並みや生活様式が手に取るように美しい映像で流れます。

 

 特にクラシック音楽は最新のコンサート後に早い段階で視聴できるのは夢のようです。また、コロナ禍の中音楽家や有名料理人のライブなど様々なジャンルで配信が行われ、自粛時代に恰好の趣味となっています。

 その中でも意表を突かれたのは、フランス料理界の大御所三國清三シェフです。本格的な料理ではなく、誰でも買える食材を使い個性的な料理を短時間で完成させ、ご自分で「美味しい、美味しい」と試食。

 

 若いころの精悍な容貌は一変し、少しガッカリですが、真ん丸な身体でセカセカ、ニコニコ動きまわり、話が飛んでしまい笑ってごまかす姿は微笑ましく、ユーモアと高い知識・技術が私のお腹をくすぐります。

【田中】

 


 

 先日、お子さんが発達障害だというお母さんと話をする機会があった。数年会話もないような状況だったが、今では深い信頼関係で結ばれているそうだ。変化の契機は、子供の「できないこと」を受け入れることだったそう。できないことを受け入れる。実はこれほど難しいことはない。

 

 僕らは幼いころから優れていることが人の価値だと刷り込まれる。それは自分の未熟さ、社会規範と相反する要素を否定する力学となり、それは他者の未熟さへの不寛容として顕現する。

 

 実は、人間関係の問題・悩みの根源は「許せなさ」にあり、故にその解決は「許し」を経由するしかない。許せない人との出会いは、自分を許し、解放する機会なのだと気づいた時、人生が大きく変わるという彼女の言葉が、胸を深く打った。

【須藤】