【つぶや記】文化通信2021年2月22日付

2021年2月22日

 好奇心から道に落ちている物を触る子どもに「汚いからダメ」と叱る親。しかし、お金が落ちていると真っ先に素手で拾う(拾得物横領罪はさておき)。昔からある「お金は別」という笑い話。

 

 今年の正月、初詣も厳戒態勢の報道。柄杓や鈴緒の撤去、本殿に近づかず遠くから手を合わさせる寺社も。感染爆発の中、致し方ない対応だが、そこまでして参詣するべきか二の足を踏んでしまう。

 

 不思議だったのが、不特定多数が触れ、どのようなウイルスが付着しているか恐怖この上ない紙幣や硬貨において「賽銭禁止」を呼びかける寺社はニュースでは見当たらなかった。神様、仏様も「お金は別」と親近感が湧いた。知人にこの話をすると「罰が当たるぞ」と。宗教観希薄な自分が神仏を身近に感じたというほっこりした話なんだが。

【堀雅】