【行雲流水】文化通信2020年8月24日付

2020年8月24日

 某月某日

 初めて取り組んだ「新聞人・出版人」が刷り上がる。隔年で発行していた「マスコミ総覧」はネット時代にあってその役割を終えることとし、全広連に合わせタブロイド版で出していた「マスコミを担う人々」の充実を図った次第。

 プロフィールに出身高校や趣味を掲載したことで、各社トップの人となりが透けて見え、期待以上に面白いものとなった。私自身、この業界では新参者ゆえ、存じ上げない方ばかりだが、意外な経歴や多彩な趣味をお持ちの方には同好の士も多く、これを携えてお会いする機会が楽しみである。

 某月某日

 コロナ禍の中、不要不急の越境は憚られたが、旅行ではないので許されるだろうと、猛暑の東京を離れて南富士の山小屋へ。渋滞する車中、11月にスタートする「ギフトブック・キャンペーン」の準備などでメールと電話、到着後もオンラインでの打ち合わせが続く。

 それにしても、ICTの活用でリモートワークは何ら支障を感じなくなった。首都圏からか1~2時間ほどの近県に住まいを持つか移すかして、週何日か出勤する、あるいはダブルワークとして「兼業農家」的ワーク&ライフスタイルも現実味を帯びる。

 某月某日

 伸びた枝を剪定し、建物まわりの一年の汚れをケルヒャーで落とす。頭を空っぽにして一心に汗をかくのは気持ちがいい。

 夕刻、同じ団地内に滞在する東急時代の先輩Nさんご夫妻と、元東急観光で若かりし頃にあちこち仕事を一緒して以来、遊びと食の好みがピタリ一致する親友のK君夫妻が来訪。K君、定年後も東京オリンピックを担当するキーマンとして活躍しているが、開催が延期となった春ごろから、焼鳥職人顔負けの研鑽を積んでいる。ミシュラン☆星、銀座「バードランド」の主人、和田利弘さんもなかなか筋がいいと感心するほど。

 今回は、川崎北部市場で名古屋コーチン、伊達鶏、シャラン産鴨、合鴨を仕入れ、串うちして持参。焼き台も業務用のものを新調し、持ち込むという気合の入りよう。おまけに通販で買ったコックコートに着替えて登場し笑わせる。

 私から80点をもらうことを目標にしているというが、備長炭でふっくら焼かれた串はどれも減点無し。結果、前回評価に8点加算し76点。塩味オンリーでリズム感に欠けると難癖?辛口コメントで、次回の奮闘努力に期待する。

【文化通信社 社長 山口】