【つぶや記】文化通信2020年1月27日付

2020年1月27日

 先日あった全国高校サッカー選手権の決勝戦。会場の埼玉スタジアム2002には、史上最多の約5万6000人が訪れた。大会全体の総入場者数も、決勝戦が「成人の日」になって以降の大会で最多だったという。

 

 そういえば、昨年はラグビーW杯、天皇陛下即位のパレードなど、リアルイベントに注目が集まった。新聞社主催の展覧会にも、予想を大きく上回る人々が来場した。実際に行って、見たり、聞いたり、体験したいという人が増えている。

 

 今はわざわざ出かけなくても、いつでもどこでも情報は得られる。しかも片手で。小さな画面でライブ中継を見るのは簡単だ。しかし、そんな便利な世の中になればなるほど、人々はそこでしか目にできない、得られないリアルなことに、改めて貴重さを感じている。それはきっと、人とのつながりや物の価値でも、同じことが言えるのだろう。

【増田】