文苑堂書店 ガチャブック第2弾 「はじめてのBL」新登場

2025年6月30日

未知の本との出合い「ガチャブック」

 

 

 文苑堂書店(富山県・吉岡幸治社長)が今年2月から始めて、1カ月で330個を販売するなど大きな反響を呼んだカプセルトイで本を販売する「ガチャブック」の第2弾が福田本店(高岡市)でスタートしている(7月21日まで)。


 「未知の本との出合い」「偶然の楽しさ」をテーマに、若手社員が中心となって導入を決めた「ガチャブック」。第一弾は富山豊田店(富山市)に設置し、店舗スタッフが「本をあまり読まない方にもオススメ!はじめての日本文学」「一度は読んでおきたい!はじめての海外文学」「独断と偏愛 書店員が選ぶ本当に面白かった本」といった3つのテーマに見合う作品を厳選。


 利用客はレジで料金を支払い、専用メダルを受け取って希望するテーマのガチャを回す。カプセルに入っている番号札をレジで渡すと用意されていた書籍が手渡されるというもの。

 

絵本、BL、文庫

 

 第2弾は「読んであげたくなる絵本」(1回1500円)、「気になる! はじめてのBL!」 (1回1000円)と、第一弾で好評を博した「書店員が選ぶ本当に面白かった本」(同)の3テーマ。


 同社によると絵本は、「出産祝いの定番作とは『ちょっとずらしたセレクト』をコンセプトに、『他の人とかぶらない、でも本当にいい絵本がほしい』というニーズに応える、心からおすすめできる」とし、いりやまさとし『パンダなりきりたいそう』、鈴木のりたけ『ぶららんこ』など20作品を用意。

 

BL好きスタッフが厳選


 BL作品については、「BLをまだ読んだことがないという人に向けて、BL好きの書店員が『初めて読むならコレ!』と胸を張っておすすめする入口に最適」とし、山田ノノノ『夜明けがいちばん暗い』、涼『鮫は桜に恋をする』など20作品。


 「書店員が選ぶ―」は、「書店員が独断と偏愛で選んだ『これは本当に面白い!』と唸った作品。自分では選ばないかもしれない一冊が、あなたの世界を広げる」と力を込める。小西マサテル『名探偵のままでいて』、江國香織『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』など文庫30点。第一弾同様、ノベルティとしてドリップコーヒー「文豪珈琲」(文化通信社販売)がセットに付く。


 利用客のリクエストに応じて定期的にテーマを入れ替え、また、福田本店での販売動向を分析し、他店舗への展開や、オンラインショップと連動した企画も検討していくという。


 同社は「『未知の本との出会い』という価値をガチャガチャの偶然性やワクワク感と掛け合わせることで、普段本を手に取らない人にも楽しんでいただき、書店の魅力を再発見してほしい」とコメントを寄せている。