産経児童出版文化賞贈賞式 紀子さまご臨席 『ひき石と24丁のとうふ』など9作品受賞

2025年6月20日

 第72回産経児童出版文化賞(産経新聞社主催、ニッポン放送後援、JR7社、タイヘイ協賛)の贈賞式が6月12日、秋篠宮妃紀子さまをお迎えし、東京・港区の明治記念館で行われた。

 

秋篠宮妃紀子さまを迎えた贈賞式で、大賞を受賞した作者の大西暢夫さん(中央右)とアリス館編集部の山口郁子編集長

 大賞の『ひき石と24丁のとうふ』(アリス館)は、岩手県の山奥で石臼をひいて豆腐をつくる90歳を超える小山田ミナさんの生き方を伝える写真絵本。作者の写真家、大西暢夫さんが受賞者を代表して「ミナさんに『本にしたい』と背中を押されて完成した作品です。そこに行き着くまでの物語に価値があると思います」と喜びを述べた。

 

 贈賞式の冒頭、産経新聞社の近藤哲司社長が「児童書は子供の情操教育に大きな役割を果たしてきました」とあいさつ。続いて紀子さまが「毎年、産経児童出版文化賞では多様なジャンルの良質な本が選ばれてきました。ふりかえると、これらの作品は長年にわたり私と本との豊かなつながりをもたらしてくれました」とお言葉を述べられ、受賞者に各賞が贈呈された。

 

 産経児童出版文化賞は、次世代を担う子供たちに優れた本を紹介する目的で1954年に創設。今年は児童向け図書など4176点の中から大賞など9作品が選ばれた。