朝日新聞社が5月29日に発表した2025年3月期(第172期)連結決算は、売上高が前年比3.3%増の2780億6800万円、営業利益が同2.8%減の56億1900万円だった。全株式を取得してグループ化した通信販売などの子会社の売上が加わったほか、インバウンド需要を背景にホテルなど不動産事業が引き続き好調で、2期連続の増収。前年に続いて営業黒字を確保した。経常利益は持分法による投資利益が伸び、同26.5%増の165億3900万円。純利益は同1.4%減の97億6500万円だった。
増収に対して、売上原価と販売費および一般管理費を合わせた営業費用が2724億4800万円、同3.5%増となったことで営業減益となった。
期中に連結対象に出版社で科学雑誌『Newton』を発行するニュートンプレスと、通販会社のライトアップショッピングクラブの2社が加わり、アサヒ・ファミリー・ニュース社、朝日オリコミ西部、朝日オリコミ名古屋、朝日サポートセンターの4社を除外した。
単体決算は、新聞部数の減少などにより、売上高が3.9%減の1758億9100万円、営業費用を1726億6200万円、同3.5%減と削減した結果、営業利益が31.2%減の32億2800万円となった。純利益は繰延税金資産が増加したことにより、32.0%増の72億7400万円だった。