西村書店は5月7日発売で、大切なものを失った際に抱く深い悲しみ「グリーフ」をテーマにした英国の絵本『ママのセーター』(文・絵:ジェイド・パーキン/訳:おおくぼおかり)を刊行した。同書は母親を病で亡くした少女が、母の死別に伴う悲しみとともに生きることについて描かれた絵本で、世界14カ国で刊行されている。
同書のテーマであるグリーフとは、大切な家族や友人だけではなく、家族のように接していた動物や生物、また故郷のような自身のアイデンティティとなる場所や土地を失った際に覚える深い悲しみや喪失感を指す。
国内版の発行にあたり、国立成育医療研究所センターの五十嵐隆理事長は「わかりやすい日本語とやさしい絵からなる本書は、グリーフケアを必要とする子どもにふさわしい」と評している。
また同書の発売にあたり、大垣書店コンテンツ事業部『羅(うすもの)』事務局が運営する、新刊の魅力を音声配信する「新刊さんいらっしゃいbyうすもの談話室」で、同書の翻訳者であるおおくぼかおりさんへのインタビューを配信。番組内ではおおくぼさん自身がグリーフに関心を寄せた経緯や、翻訳を携わることになったきっかけについて語っている。