毎日新聞社など 点字で受検できる「ニュース検定」受付開始

2023年7月17日

 

 

 

 「ニュース時事能力検定試験(ニュース検定)」が、今年11月12日の検定試験から点字での受験が可能になり、NPO法人日本ニュース時事能力検定協会が7月から受け付けを開始した。問題文の点字翻訳を、日本で唯一の点字新聞「点字毎日」を発行する毎日新聞社が協力した。全国38都市の会場で受験できるほか、学校単位の団体受検にも対応する。

 

 ニュース検定は、同協会と毎日新聞社、朝日新聞社、全国の地方新聞社などが主催している。新聞やテレビのニュース報道を読み解き、活用する力(時事力)を養い、認定する検定で、2007年度から開催し、22年度までに累計56万人以上が受検した。1級、2級、準2級、3級、4級、5級の6段階に分かれており、一部の大学や短大では、入試の際に優遇の対象になっている。

 

 点字による受検は、2級、準2級、3級で点字の問題を提供する。ニュース検定の受験を希望する声は、視覚障害者からも上がっており、これまで問題冊子の文字を大きくしたり、問題を読み上げたりして対応してきた。

 

 昨年9月の検定試験では、問題冊子を初めて点字化して視覚特別支援学校で試験的に実施。受検した生徒からは「情報量の多い問題も、自分のペースで読み直したり確認できたりするので、問題の読み上げよりも受けやすかった」と好評だった。そこで、今回は受検者の範囲や受検級を拡大し、一般の視覚障害者向けにも実施することになった。

 

 受検の問い合わせは、日本ニュース時事能力検定協会事務局(03・3212・5116)で受け付けている。