BI.Garageが博報堂DYグループ2社と資本業務提携

2022年6月30日

 ㈱デジタルガレージの子会社でコンテクスト広告を展開する㈱BI.Garageは6月27日、㈱博報堂DYメディアパートナーズ、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム㈱の博報堂DYグループ2社と資本業務提携契約を締結したと発表した。博報堂DYグループ2社に加え、㈱電通グループ、㈱CARTA COMMUNICATIONS、㈱ADKマーケティング・ソリューションズと、日本のコンテンツメディア(出版社、新聞社など)28社とともに、「コンテンツメディアコンソーシアム」事業拡大のさらなる加速を目指す。

 発表によると、デジタルマーケティング業界の急成長に伴い、大手プラットフォーマーのcookieを含む個人情報の独占や、意図しないサイトでの広告掲載によるブランド棄損など、新たな課題が発生している。

 

 これらの課題に対応するべく、グローバルでは、Cookielessに対応したテキストコンテンツのコンテクストにマッチした広告配信が主流になっていくだけでなく、動画コンテンツにおいても、コンテクストにマッチしたデジタルプロダクトプレイスメントへと進化していく。

 

 特に、GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)が施行され、個人情報への意識が高いEUでは他国・地域に先行している。大量のトラフィックからユーザーの属性を推定し、ターゲティング広告を配信するプラットフォーマー型ではなく、独のアクセル・シュプリンガー社、仏のル・フィガロ社、米のFOX社などのグローバルで主要な数十のパブリッシャーでは、1plusX社(本社スイス)が提供するプライバシーを重視した最新テクノロジーによって、その課題を解決している。

 

 BI.Garageは国内の主要記事コンテンツホルダーであるメディア28社とともに「コンテンツメディアコンソーシアム」を2019年に創設。同様の課題解決に取り組んでおり、21年には1plusX社との資本業務提携を通して、メディア各社の記事のコンテクストを解析活用し、そこにマッチした広告を配信することで、ユーザーの興味関心を捉える「コンテクスト広告」の仕組みを開発した。

 

 同社によると、他媒体でのターゲティング型の広告配信と比較しても、クリック率や動画視聴完了率、態度変容効率などで上回る実績も多数出てきており、次世代型の広告として注目されている。特にESGへの取り組みに関する広告では、ESGに関連する多くの記事を提供するコンテンツメディアと連携しているため、膨大なESG関心者データを抱えており、リーチ数含めて高い広告効果を上げている。

 

 今後は、今年4月に1plusXを買収した米国のアドテクトップ企業であるTripleLift社との連携も視野に、新たなテクノロジーを活用した次世代型広告事業を、今回資本業務提携契約を締結した博報堂DYグループ2社、電通グループ2社、ADKら主力広告代理店とメディア28社と共に、更に加速させていく。

 

 コンテンツメディアコンソーシアム参加メディア各社 (順不同)

 

 東洋経済新報社、朝日新聞社、読売新聞東京本社、日本経済新聞社、西日本新聞社、講談社、集英社、毎日新聞社、産経デジタル、北海道新聞社、中日新聞社、時事通信社、ダイヤモンド社、プレジデント社、リンクタイズ、インプレス、オレンジページ、光文社、文藝春秋、日本ビジネスプレス、メディアジーン、朝日放送テレビ、J-WAVE、小学館、マガジンハウス、CCCメディアハウス、フジテレビジョン、テレビ東京コミュニケーションズ

(以上に加え、電通グループ、CARTA COMMUNICATIONS、博報堂DYメディアパートナーズ、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム、ADKマーケティング・ソリューションズと資本業務提携を通じて推進)