毎日新聞創刊150年の記念日の2月21日、毎日新聞社は地球温暖化問題や循環型経済への転換について考える国際環境シンポジウム「みんなで語ろう地球の未来~MOTTAINAIから始まるSDGs」を開催し、オンラインで配信する。パネルディスカッションなどを通じて、毎日新聞が普及に取り組んできた「MOTTAINAI」をキーワードに、持続可能な社会のあり方を探る。
毎日新聞社は1991年に「生命をはぐくむ地球を大切にします」などとうたった企業理念を制定。96年には「科学部」を「科学環境部」に改称し、環境面を他紙に先駆けて常設するなど、環境問題に積極的に取り組んできた。
2005年からは「もったいない」という日本語を「地球環境を守る国際共通語」として普及させよう、というノーベル平和賞受賞者・ワンガリ・マータイさん(故人)の提案を受けてMOTTAINAIキャンペーンに取り組み、ケニアでの植樹や子どもたちだけのフリーマーケットなどの活動をしてきた。
20年3月には「SDGs(持続可能な開発目標)」推進に取り組む世界各国のメディアと国連との協力の枠組み「SDGメディア・コンパクト」に加盟し、SDGsをテーマにした企画にも力を入れている。
今回のシンポジウムは、世界が脱炭素と持続可能な社会の構築に向けて大きく動く中、「もったいない」という言葉に、リデュース(ごみ削減)、リユース(再利用)、リサイクル(再資源化)の3Rに加えて「限りある地球資源へのリスペクト」という4番目のRの意義を見いだしたマータイさんの思いを世界へ発信し、地球環境問題を改めて考えてもらおうと企画した。東京都、共立女子大学・短期大学との共催で、環境省が後援する。
シンポジウムは2部構成で、第1部は「企業が変わる、世界が変わる――2030年の温室ガス半減に向けて」と題し、昨年、環境のノーベル賞と言われるゴールドマン環境賞を受賞した気候ネットワーク理事・平田仁子さんらによるトークセッション。アマゾン熱帯雨林の保護で著名な元ブラジル環境相のマリナ・シルバさんもオンラインで出演する。
第2部は、平田さんやNHK「クローズアップ現代」の元キャスターで東京芸術大学理事の国谷裕子さん、企業の代表者らが「環境経済の推進~持続可能社会に向けて」をテーマにパネルディスカッションをする。
午後2時から午後5時半の予定で、参加費無料。定員は先着1000人(当選した人にはURLをメールで送付)。シンポジウムの詳細や申し込みの方法は、MOTTAINAI公式サイト(www.mottainai.info)の「みんなで語ろう地球の未来」のコーナーに掲載されている。締め切りは2月20日。
問い合わせは、毎日企画サービスの「みんなで語ろう地球の未来」事務局03・6265・6815(平日午前10時~午後5時)。