「文藝春秋」創刊100周年 新年特別号から村上裕二氏が表紙画担当 

2021年12月15日

新年号の表紙画《紅富士の世界》

 

 文藝春秋が刊行する総合月刊誌『文藝春秋』は、2022年に創刊100周年を迎えるが、記念号第一弾となる新年特別号(21年12月10日発売)から表紙画を日本画家の村上裕二氏に変更した。新年特別号から23年2月号(1月10日発売)まで、14冊にわたり記念号を刊行する。

 

 新たに表紙画を担当する村上氏は1964年、東京都生まれ。32歳にして日本美術院展日本美術院賞大観賞に輝き、以来、日本美術院展文部科学大臣賞、日本美術院展内閣総理大臣賞など数々の賞を受賞してきた。富士山や仏像などのほか、師である平山郁夫氏から影響を受けた西欧的なテーマにも取り組んでいる。近年はウルトラマンや仮面ライダー、ゴジラなどを描き、作品集も刊行されるなど、これまでの日本画の枠にとらわれない世界観で注目を集めている。

 

 村上氏は「芥川賞を受賞する作家さんをはじめ、名だたるかたがたが登場される雑誌の表紙を飾ることを考えると、その責任が重くのしかかって大変な気持ちになるが、自分を奮い立たせて頑張っていきたい」とコメント。同誌・新谷学編集長は「まさに一目惚れだった。創刊100周年にあたり、国民雑誌として新たな一歩を踏み出す『文藝春秋』にとって、またとない表紙になることを確信した」と村上氏の作品の魅力を語った。