求龍堂 文字のない黒1色の絵本『旅する小舟』発売

2021年11月22日

 求龍堂は11月10日、ペーター・ヴァン・デン・エンデ著『旅する小舟』を発売した。同書は文字のない、黒1色だけで描かれた絵本で、細密画で構成している。

 

 

 内容は主人公の紙の小舟が海を舞台に繰り広げる冒険物語で、小舟の進む先に現れる多種多様な生物や半人半魚のような怪物達に襲われ、深海の底に沈むものの︱救われながら人間社会に近づいていく。

 

 読者対象は中学生以上の女性をメインターゲットに設定し、同じく文字のない絵本『アライバル』(ショーン・タン著、河出書房新社刊)の読者も想定しているという。

 

 同社営業部・田中祐次部長は「著者のデビュー作として19年にオランダで刊行後、20年に英語版刊行と同時にNYタイムズとウォールストリートジャーナルのベストブックに選ばれ、大きな話題となった」と述べ、書店向けには『アライバル』との併売を呼びかけている。

 

 表紙カバー表3には、翻訳家・岸本佐知子氏の解説エッセイを掲載している。

 

□A4変型上製/96㌻/定価3080円