西日本初 島忠とTSUTAYAの新業態「TSUTAYA BOOKSTORE ホームズ尼崎店」オープン

2020年10月27日

TSUTAYA BOOKSTORE ホームズ尼崎店

 

 家具やホームセンター「ホームズ」など60店舗を展開する島忠(埼玉県・岡野恭明社長)と蔦屋書店(東京・増田宗昭社長)は10月27日、兵庫県尼崎市に家具と本を融合させて、新しい生活様式を体験型で提案する店舗「TSUTAYA BOOKSTORE ホームズ尼崎店」を2000坪でオープンした。

【堀雅視】

 


 

住みたい暮らしが見つかる 「家具と本」融合したBook&Cafe

 

 島忠は2018年、TSUTAYAフランチャイズ加盟契約を結び、同年、神奈川県横浜市のホームズ新山下店にTSUTAYAがプロデュースした「TSUTAYA BOOKSTORE ホームズ新山下店」をオープン。尼崎店は2号店となる。


 来年、開業20年を迎えるホームズ尼崎店は、内装面の老朽化や、多様化する消費者ニーズへの対応など課題を抱え、また新山下店が新業態導入後、好調な業績をあげている背景からリニューアルを決断した。

 

 1階には低価格路線で近畿圏にも進出している食品スーパーのロピア(神奈川県)が出店。2階に「自宅のような『くつろぎ』と『新しいライフスタイル』の発見がある空間」を目指し、TSUTAYAの企画力を駆使して家具・インテリア雑貨と、本、カフェとを融合した店づくりに着手していった。

 

尼崎の「くらし」を楽しく豊かに 

キッズスペースにそびえ立つ遊具


 食、美容、健康、暮らし、子ども、趣味、アウトドア、7つのテーマを掲げ、児童書近くのキッズスペースには大型遊具を設置、横には保護者も楽しめるようアウトドアグッズ売り場を配置した。


 同店従来の主要客層から購買行動、また新山下店リニューアル後の動向などTポイントデータから尼崎店の戦略もマーケティングリサーチ済み。想定される主要客層を見据え、本の在庫約13万冊のうち児童書が1万5千冊、コミックは3万7千冊と充実させた。


 カフェもファミリー向けメニューが豊富な「ル・ガラージュ」が入った。カフェの椅子などすべて島忠の製品で、購入前の本も読める。逆に家具売場のソファやダイニングテーブルなどにもドリンクを持ち込むことができ、「自宅のようなくつろぎ」を実現させた。

 

「シームレス」(融合)を追求

島忠・櫛田専務(左)と関西TSUTAYA・久保田社長


 10月23日、報道向けの内覧会で島忠・櫛田茂幸専務は「大変な思いで店づくりをしてきたが、大切なのはこれから。お客様の声、ニーズをいち早く察知し、スピーディーに売り場に反映させることが重要。新しい暮らしに期待を膨らませて楽しく買い物してほしい」と抱負を述べた。


 企画、プロデュースを担った関西TSUTAYA・久保田加津也社長は「尼崎店は、新山下店以上にシームレスにこだわった。家具と本が自然に繋がり、カフェでは自宅の書斎で読書するような、また子ども部屋で知育するような、さらにキッズスペースではまるで外遊びのように、まさに体験型の店舗。これからも両社で生活提案を進めていきたい」と今後の展開にも意欲を示した。

 

「日常」と「特別な日常」


 島忠新店・イノベーション部の寺澤俊作部長は取材に「当社は、家具、ホームセンターといった日常生活における『住』にまつわる業界で長年やってきた。今回は食品スーパーも入り、それら普段の『日常』に『特別な日常』を加えた。新山下で実績を作っており、ここ関西の旗艦店でも通用する」と自信を見せ、売上については「リニューアル前より、110%は見込んでいる」と語っていた。

 


 

〈TSUTAYA BOOKSTORE ホームズ尼崎店〉

住所=兵庫県尼崎市下坂部3―1―36

電話番号=06(4960)4587

営業時間=9~20時。