小説プラットフォーム「LINEノベル」が8月31日にサービス終了、「LINE文庫」「LINE文庫エッジ」も廃刊に

2020年7月9日

8月31日15時に新規アプリダウンロード停止、サービスも終了する

 

 無料通話アプリ大手のLINE(ライン)は7月8日、小説投稿プラットフォーム「LINEノベル」を8月末に終了すると発表した。8月31日にウェブ版・アプリ版を終了し、アプリの新規ダウンロードを停止。8月24日をもって、アプリ内通貨「ノベルコイン」の販売も停止する。終了の理由について、LINEは「今後の事業方針など、さまざまな要因を踏まえて検討を重ねた結果」と説明している。

 

 また、今回のサービス終了に伴って、「LINE文庫」「LINE文庫エッジ」などLINE独自の小説レーベルは廃刊となる。文化通信社の取材に対し、LINEは「既刊在庫限りの販売となり、続刊は発売しない」と答えた。なお、両レーベルの発売元は日販アイ・ピー・エスで、昨年8月の創刊以降、毎月最大10作品を発売するとしていた。このほか、日本テレビなどと連携して開催した「令和小説大賞」や、新潮社とタイアップした「青春小説大賞」などのアワードも終了するという。

 

サービス終了後、購入作品は閲覧不可に

 

 購入した「ノベルコイン」については、サービス終了時点の残高を払い戻すとしている。購入した作品は、サービス終了後まで閲覧期限が残っている場合でも、終了日時以降は閲覧することができなくなる。また、作品購入に利用した「ノベルコイン」も返金されない。

 

 「払戻し申請フォーム」は、サービス終了日以降にLINEノベル公式ブログなどにURLを掲載する。受付は9月10日から、11月13日までを予定している。また、ユーザーから「LINEノベル」に投稿した小説作品は、小説編集ページからテキストデータとして11月13日までダウンロードすることができる。

 

「あたらしい出版のカタチ」

注目を集めるも、サービス開始から約1年で終了へ

 

書籍化オファーの情報を共有することで、すべての出版社で新たな才能の共有・発掘を行う

 

 昨年4月にサービスを発表し、同年8月からスタートした「LINEノベル」は、既存の出版社の枠組みを超え、ユーザーが自由に小説を投稿し、さまざまな出版社の作品を購入できる小説プラットフォーム。

 

 最大の特徴は、従来の出版業界の枠組みである「投稿作の独占出版」を行わず、参画するすべての出版社で新たな才能の共有・発掘を行う「あたらしい出版のカタチ」に取り組むこと。具体的には、参画している出版社が「LINEノベル」の投稿者に対し、書籍化のオファーをすると、その投稿者の情報は、参画するすべての出版社で共有され、他の出版社もオファーを出すか選択することができた。

 

 投稿者は各社からのオファー条件を踏まえ、書籍化する出版社を決めることができ、「自らの可能性を最大限に活かせるパートナーと出会える」新しいサービスとして注目されていた。

 

 サービス開始時の参画出版社は、KADOKAWA、講談社、新潮社、集英社、実業之日本社、スターツ出版、宝島社、東京創元社、文藝春秋――の9社。その後、河出書房新社、双葉社、ポプラ社の3社も参画していた。

 

【終了までのスケジュール】

▽8月24日15時=ノベルコイン販売停止

▽8月31日15時=新規アプリダウンロード停止、サービス終了

▽9月10日15時=払戻申出の受付開始

▽11月13日15時=作品データダウンロード終了、払戻申出の受付終了