ミシマ社の子会社カランタ Web受発注システム「一冊!取引所」説明会、3月19日開催へ

2020年3月13日

Web受発注システム「一冊!取引所」

 

 ミシマ社の子会社カランタは3月19日、東京・渋谷区の青山ブックセンターで、出版社と書店をつなぐWeb受発注システム「一冊!取引所」の説明会を開催する。同社がリリースする「一冊!取引所」は、書店と登録出版社の受発注をインターネット上で行えるサービス。

 

 これまで出版社ごとに注文していた手間を省き、書店はそれぞれの登録出版社に対して、一括で取引を行えるようになる。直取引だけでなく、取次ルートで商品を送る場合にも対応し、FAXの送受信や起票作業など、単純作業のコストを削減できる。

 

 そのほか、注文履歴から再発注することで、反復的な事務作業の効率化が見込まれ、出版社と書店が相互に業務の合理化を図れる。

 

書店は無料、出版社は月額1~5万円程度を予定

 

 書店の利用料は無料とし、出版社は月額1~5万円程度の利用料が発生する。2020年春のサービス開始を予定し、3月下旬から運用テストを行う。なお、運用テスト期間中は出版社も無料で利用することができる。

 

 現在、事前参加の出版社、書店を募集しており、3月19日に開催する説明会では、三島邦弘氏(ミシマ社・代表)、蓑原大祐氏(カランタ代表)、今氏一路氏(CICAC代表/カランタCTO)らがシステム概要の紹介を行う。

 

 会場の青山ブックセンターでは、新型コロナウイルスの影響を受け、イベントの定員を50人に制限しており、参加できない出版社や書店に対しては、説明会の模様をウェブ配信する。

 

刊行前の情報発信・営業サポートも、

 

 ホームページで公開されている資料によると、直取引・取次ルートの受発注のほか、出版社はフェア企画や新刊案内を登録することが可能で、書店に向けてイベント・パブリシティ等の情報を発信できる。また、試し読みのゲラ、PR動画など発刊前の営業サポート機能も実装するという。

 

 将来的には会計システム(一冊!番頭)も兼ね備える予定で、取引機能と会計機能をあわせもつシステムとする方針だ。同システムの開発と運営を行うカランタは、ミシマ社が51%の株を保有する形で、今年1月に設立した子会社。カランタ代表には蓑原氏、ミシマ社代表の三島氏は取締役に就任している。

 

株式会社カランタhttps://quaranta.jp/

「一冊!取引所」特設ページhttps://1satsu.jp/

【鷲尾昴】