【NHKテキスト】くまざわ書店八王子店 雑誌定期購読で常連顧客可視化

2020年3月10日

くまざわ書店・中島恭一取締役

 

 くまざわ書店八王子店はNHKテキスト2019年度定期購読獲得コンクールで、前年よりも獲得件数を大幅に伸ばし全国3位に入った。背景にはポイント施策があったというが、このことで改めて書店にとっての定期購読の大切さを実感したという。

 

 同店はくまざわ書店の地元であるJR八王子駅前で営業する地上6階、地下1階約300坪の旗艦店舗。NHKテキスト定期購読については毎年、年度末の3月号が出る2月中旬からレジで継続の声がけを開始し、4月号が発売される3月中旬からは入り口メインフェア台で大々的に展開する。

 

 「レジで必ずお薦めすることが第一。これを徹底している」と同店店長で多摩エリアマネージャーを務める中島恭一取締役。

 

 同社ではNHKテキスト定期購読について、本部が申込用紙を作成し、全店舗の獲得目標を管理し毎週集計するなど全社的な取り組みを行っている。

 

 そんな中、「18年まではそれほど上位ではなかった」(中島取締役)という八王子店が、それまで100件程度だった獲得数を269件と倍以上に増やし、19年は社内でトップに躍進、全国3位に食い込んだ。この背景には、定期購読者に対して毎号の購入でポイントを5倍にするキャンペーンを開始したことがあった。

 

 同社は独自のポイントカード「Kポイント」を運用しているが、18年年末に八王子店の近隣に競合店が出店。この店舗が積極的なポイント施策を展開していたことから、対抗上「やらざるを得ない」(中島取締役)状況だった。

 

 ポイント施策の効果はてきめんだった。「当店はこれまでもNHKテキストは全バックナンバーを揃えており、お客様からするとテキストは必ずある店だったため、潜在的に購入する方は多くても、何かプラスがないと定期購読に結びついていなかったのだと思う」と中島店長は述べる。

 

 このことは、単に売り上げ以上の効果を生んだ。「定期購読されたお客様は毎月必ず来店され、ほかの書籍や雑誌をご購入いただくことが多いことが分かった」。単品購入では見えにくかった常連顧客が定期購読によって可視化されたのだ。

 

 中島取締役は「これまでも常連顧客の重要性は認識していたつもりだったが、定期購読者が2・6倍になったことで具体的に見えた。改めて雑誌の定期購読の重要さを実感した」と話す。

 

 このことは、「アルバイトの子も含めて自分たちが声をかけた結果が目に見えたことで、レジ内の雰囲気も変わった」(中島取締役)という従業員のモチベーションを上げる効果も生んだ。

 

 今年のシーズン本番を前に中島取締役は、「昨年よりも増やしたいという思いはあるが、まずは今のお客様をきちんとつなげ、春からの新しいお客様を少しでも増やしたい」と抱負を語る。

 

□所在地=〒192―0083東京都八王子市旭町2―11