謝恩価格本フェア 出品数と売上が過去最高に、返品率は13・3%

2020年1月31日

「謝恩価格本フェア」第30~32回の販売実績

 

 日本書籍出版協会(書協)は1月28日、東京・千代田区の出版クラブビルで理事会を開き、2019年秋(10月25日~12月25日)に楽天ブックスで行われた第32回「謝恩価格本ネット販売フェア」の販売実績を報告した。

 

過去最多の出品数、過去最高の売上金額に

 

 同フェアの出品タイトル数は過去最多の1748点。売上金額も1003万円を記録し、3回連続で過去最高額を更新した。返品率に関しても過去最低の13・3%を記録。売上冊数8839冊に対し、返品冊数は1352冊だった。

 

2カ月間「楽天ブックス」で販売、本体価格45%OFFで

 

 書協・流通委員会主催の同フェアは、ISBNの表記されている書籍、ムック、マルチメディア商品などを本体価格45%割引で2カ月間インターネット販売する。楽天ブックスネットワークと取引のある出版社を対象とし、商品は発行後1年を経過した良品。同フェアは再販制度の弾力運用の一環として03年からスタートし、秋の「読書習慣」と春の「こどもの読書習慣」を中心に年2回、現在まで32回実施してきた。

 

 19年秋の参加出版社は95社(前年同期比14社増、前回比3社増)。出品タイトル数が過去最多となったことに加え、楽天ブックスの利用ユーザー層と出品された絵本や実用書のタイトルがマッチし、売上金額は3回連続で過去最高額を更新。さらに初回搬入冊数を絞り、補充頻度を増やしたことが返品率の改善につながった。

 

 ジャンルでは「絵本・児童書・図鑑」「美容・暮らし・健康・料理」「ホビー・スポーツ・美術」「人文・思想・社会」「語学・学習参考書」が好調だった。

 

 次回にあたる20年春の同フェアは、こども読書習慣(4月23日~5月12日)を中心として4月17日~6月17日を期間に設定。出版社の参加申込書締切(メール)は2月21日まで。フェアの概要や対象・搬入・精算方法などは書協ホームページで公開している。

【鷲尾昴】

 


 

・日本書籍出版協会ホームページ

 2020年春・第33回出版社共同企画「謝恩価格本フェア」の参加出版社を募集

 http://www.jbpa.or.jp/pdf/documents/shaon33.pdf

 

・出版社共同企画「期間限定 謝恩価格本フェア」バーゲンブック.jp

 http://www.bargainbook.jp/