インプレス「できるシリーズ」25周年を記念して勉強会開催

2019年4月11日

 インプレスは4月4日、東京・千代田区の出版クラブホールで書店や取次のコンピューター書担当者などを招いて「できるシリーズ25周年記念勉強会」を開催し、PC・ITの最新トレンドから25周年を迎えた「できるシリーズ」のこだわりなど、三つのセッションが行われた。

 冒頭であいさつに立った高橋隆志取締役は、1994年に刊行したできるシリーズ1作目『できるExcel5・0』を片手に「インプレスの創業が92年。そこから2年後に刊行したシリーズで、ずっと大きな柱として頑張ってくれている。当時の解説本は開発本のような本が占めていた中で『できるシリーズ』は、画面を出して操作を教える方式が受けた。パソコンやインターネットが普及していく中で、ニーズにマッチした商品を作ることで時代をリードすることができたのが25年続いたゆえん。令和の時代でもナンバワンであり続けるため営業と編集が一丸となって取り組んでいく」と話した。

 勉強会では三つのセッションを展開。出版事業部できる編集統括部できる編集部・藤原泰之編集長による「ざっくりと要点がわかるPC/ITトレンド解説」にはじまり、藤井貴志執行役員が「20分でわかる、できるシリーズの『こだわり』」について説明。出版営業局出版営業部・本郷雄大係長が「PC書売り伸ばしのポイント、売れる棚づくり」について話をした。

 藤原編集長は、10月の消費税増税前の買い換え需要や来年1月に「Windows7」のサポート終了などから、国内のPC出荷台数が前年対比100%を超えるなど高水準で推移していることを紹介。

 また、「Windows10」や「Office2019」と「Office365SOLO」の違いなどをはじめ、5G(第5世代移動通信規格)や小学校でのプログラミング養育など関心の高いトピックについて解説をした。

 藤井執行役員は、「できるシリーズ」5つのキーワード?紙面づくり?商品ラインナップ?読者サポート?デジタル化?書店様コミュニケーション――について説明。
 このうち?読者サポートについて00年から実施している電話サポートに、毎月1000件もの読者が電話サポートが寄せられていることを紹介し、「本を見てもモヤモヤする人、直接教えてもらいたい層は一定数いる。ここに寄せられた声を紙面づくりに生かしている」と紹介。

 このほかにも、本につけたQRコードからアクセスすると紙面と連動した動画解説をみることができるサポートを紹介し、「このシリーズを続けていくためには、紙面づくりやサポートを通して、読者満足度を高めていく必要がある。サポートをしっかりやることは、書店の顧客満足度アップにも繋がる。引き続きいい本を作り、読者サポートをしっかりやっていきたい」と力を込めた。

 売り場づくりについて紹介した本郷係長は、「効率」や「時短」などの視点でExcelのスキルアップを求めているビジネスマンなどがいるとし、購買層を意識した売り場作りを提案。

 また、教育現場でプログラミング学習がスタートしたことを受けて、教育書や児童書コーナーと連携した「子どもプログラミング書」の展開なども提案。

 そのうえで、販促物や注文書、書店向け情報誌『できるもん通信』を閲覧できる書店向けサイト「インプレスブックス」と「できるシリーズ25周年特設サイト」を紹介し、活用を呼びかけた。