インプレスR&D、POD個人出版アワード授賞式を開催

2018年3月29日
 インプレスR&Dはグループ設立25周年を記念して昨年7月から「POD個人出版アワード」を実施してきたが、3月20日に東京・千代田区の同社会議室で授賞式を開催した。

 インプレスR&Dは2012年からNextPublishingを推進し、この中でアマゾンのPOD(プリントオンデマンド)を利用した著者向けPODサービスを行っている。

 同アワードは18年1月末までに同サービスを使って個人出版した292点から30点を選び、この中から最優秀賞1点、優秀賞2点、審査員特別賞2点を決定した。

 授賞式で同社・井芹昌信社長は、「アマゾンが進めるストアに組み込まれたPODは流通を革新するイノベーションと捉えている。積極的に活用することで出版業界の課題を解消できると思っている。これを一般の人に開放することで、より多様な出版物が出てくることを期待してアワードを企画した」とあいさつ。

 また、アマゾンジャパンメディア事業本部事業企画本部・種茂正彦本部長は、「PODという新しいビジネスのスタート時からインプレスと二人三脚で進めてきた。個人出版が増えているのは、インプレスが力を入れてこういう企画を進めているからではないか」と述べた。

 最優秀賞の山本義徳氏『アスリートのための最新栄養学』上下は、電子版をもとにPOD化した書籍で、電子版とPOD版を両方購入する利用者が多いという。アマゾンの和書ランキングで28位に入ったこともあり、上下巻で4000冊を販売しているという。

 優秀賞は94歳の宮澤大三郎氏による『(太平洋戦争)戦前・戦中・戦後 体験記』と、既存出版社での刊行実績のある広江克彦氏による『趣味で量子力学』が受賞した。