大修館書店「ジーニアス」の学参を刊行

2017年10月27日
 大修館書店は10月10日取次搬入で初めての本格的な学習参考書『ジーニアス総合英語』を発売した。全国紙各紙に広告出稿するなど大々的に宣伝を展開。書店からの反応も良く、10万部の販売を目指している。

 同社ではこれまでも単発の単語集などを刊行したことはあるが、ここまで本格的な学習参考書は初めて。

 英語学習辞書のトップシェアを誇る『ジーニアス』と、英語表現の高校検定教科書『Departure』を刊行してきたノウハウを生かして、「高校1年生が理解できるようかみ砕いて説明している」と、3年ほど前に企画を立ち上げたという編集担当の編集第2部課長兼電子出版開発室課長の五十嵐靖彦氏。

 編集委員には英語学習辞書のトップシェアを誇る『ジーニアス』と、英語表現の高校検定教科書『Departure』の執筆陣に加え、受験のプロ代々木ゼミナール講師の福崎伍郎氏を迎えた。

 本格的な採用シーズンは来春だが、同書は店売の学参としての需要が期待できることから、書店に対しては一般学参コーナーでの展開を呼びかけている。

 書店を後押しするため、平積用のPOPやポイントをわかりやすく示した見本本などの拡材を提供。10月24日の毎日新聞に全3段を出稿したのをはじめとして、30日には朝日新聞の全5段、続いてブロック紙・地方紙に3段8分の1広告を順次出稿していく。

 書店の反応は「ジーニアスの関連ということで期待感は高い」(伊藤進司取締役)といい、総合英語でこれまで大きなシェアを持っていた『Forest(フォレスト)』(桐原書店)が販売終了となったこともあって、店頭で大きく展開する書店が多いという。

 また、購入者に向けて11月、在宅学習用に動画で各項目の内容を解説したり、モデル文の音声データを提供するする特設サイトを開設する。

 同社では辞書市場が暫減傾向にある中、強力なコンテンツとして?ジーニアスファミリー?の拡大を図っており、11月初旬には15年ぶりの改訂となる『ベーシックジーニアス英和辞典第2版』を刊行する。