島根県など古代歴史文化賞、大賞候補5点を発表

2017年10月24日
 島根県などが主催する「第5回古代歴史文化賞」の最終候補作5点が決定した。11月1日に東京・千代田区の帝国ホテルで授賞式を開催して大賞を発表する。その後、主要書店チェーンと各地の書店約30法人で店頭フェアが開催される。

 賞は2013年に島根県、奈良県、三重県、和歌山県、宮崎県が連携して創設した。

 有識者など推薦委員39人と古代史関連の書籍を刊行する出版社47社が推薦した書籍から大賞候補5作品を選定。京都府立京都学・歴彩館館長で京都大学名誉教授の金田章裕氏を委員長にした6人の選定委員で大賞を選考する。

 大賞1点、優秀作品賞4点を発表し、11月中に紀伊國屋書店新宿本店、三省堂書店神保町本店、ジュンク堂書店池袋本店、八重洲ブックセンター本店、丸善丸の内本店や主催県の地元書店などでフェアを展開するほか、11月23日には紀伊國屋書店新宿本店でトークイベント、来年2月には東京での記念シンポジウムなどを開く。

 書店フェアについては、島根県の担当者が直接、書店に働きかけて実施店舗を拡大しており、受賞作品の重版につながる売れ行きになることもあるという。

 ノミネート作品は高田貫太『海の向こうから見た倭国』(講談社)、海野聡『古建築を復元する 過去と現在の架け橋』(吉川弘文館)、松本直樹『神話で読みとく古代日本―古事記・日本書紀・風土記』(筑摩書房)、小畑弘己『タネをまく縄文人 最新科学が覆す農耕の起源』(吉川弘文館)、吉田一彦『「日本書紀」の呪縛』(集英社)。