帝国書院×平凡社、地図編集者のトークイベント盛況

2017年10月16日
 帝国書院と平凡社は10月13日、東京・新宿区の芳林堂書店高田馬場店で「比べてみたらこんなに違う!地図編集者のアツすぎるこだわりトークイベント」を開催。イベントには同店店頭で参加券を配布し、一般40人、その他関係者10人の計50人が参加した。

 両社は9月25日取次搬入で、同名の合同企画フェアを全国の289店舗で実施している。イベントは帝国書院開発部・大平原寛部長の司会進行で、平凡社業務部・水谷一彦部長、帝国書院地図編集室・今井秀幸部長が登壇し、お互いの地図帳を褒め合うという趣旨で行われた。

 帝国書院・今井部長は「平凡社の地図は立体表現が美しく、高低差がわかりやすい。忠実に表現されていて陰影がリアル」とし、水谷部長は「小縮尺の場合、日本的特長をいかに出すか、コンピューターでは無理でコンピューターのデータをさらに人間の手で増幅、デフォルメするという二重の仕事がある。人間の印象として捉えるのが大事」と述べた。

 色彩の表現の違いについて、平凡社・水谷部長は「カラー4色で刷っているが、帝国書院は平野の緑が鮮やか」とし、帝国書院・今井部長は「混ぜると暗っぽくなるため、草色を特殊インクで作って5色にした」と述べた。

 また、地名の表記について「平凡社は首都名が赤文字で、主要な地名が探しやすい」と述べると、水谷部長は「30年くらい前、世界大地図帳を作った時に赤にして、地図も同様に目立つようにした」と話した。