TAC出版「はじめの一歩シリーズ」の刊行開始

2017年8月28日
 TAC出版は新シリーズ「みんなが欲しかった! はじめの一歩シリーズ」の第1弾『2018年度版 社労士』(初版1万2000部)を8月21日取次搬入で発売。さらに第2弾 『2018年度 中小企業診断士』(同8000部)を同30日搬入で発売する。資格取得から生かし方まで全体を把握できる入門書として、専門用語を平易な言葉に変えたり、ビジュアルを多用するなど、わかりやすさを追求している。

 シリーズは、資格の概要から、合格後の流れ、勉強の仕方など全体の流れを解説することで、受験への一歩を踏み出す勇気が持てる入門書を目指す。当初は同社が得意とする資格試験から開始するが、将来的にはビジネス、実用など多岐にわたるシリーズに育てる。

 「資格書で実績のある当社にしかできないことを突き詰めている」と、同シリーズのプロジェクトチームで『社労士』を担当した編集部の後藤朱氏は述べる。

 特徴のひとつが、冒頭のオリエンテーション編「スタートアップ講座」。試験までの流れから取得、開業までをひと目でわかるイラストで説明し、業務について詳しくかつ図で解説する。通常は「端折りがち」になる部分だが、『社労士』では45?にわたって収録した。

 また、『中小企業診断士』は1次、2次の試験と面接、科目合格の制度があるなど複雑な試験のため、「スタートアップ講座」で受験者のタイプに応じた勉強のスタイルも複数パターン紹介。

 「最初に全体像が頭に入ることで、難しい試験でも合格し、開業するまでの道筋をイメージできる。そうやって『できそうだ』と思ってもらえることを意識している」と、もうひとりのリーダー浅井啓介氏はシリーズに込める思いを話す。

 全体でも1冊に図版を200点以上と多用し、「診断士の本でこれだけビジュアルを駆使した本はないのでは」と後藤氏も自信を示す。

 見出しなどはなるべく専門用語を使わないよう、著者、有資格者、編集者で相談しながら言い換えを探すなど、入門者が入りやすい工夫を施した。

 また、各項目に重要なポイントを図などで解説する「板書」を多様。1項目を最大4ページに抑えて「なるべく最後まで読んでもらえるようにした」(後藤氏)という。

 来年1月以降には『第三種電気主任技術者』を発売するのをはじめ『マンション管理士・管理業務主任者』など10~15点を刊行。今後は「資格とりたい編」「プロになりたい編」「知識知りたい編」の三つの切り口で、実務、実用、ビジネスなど多様なジャンルの入門書を出していく。

□『社労士』=A5判/オールカラー/296?/本体1500円