TAC出版、新入門シリーズを発売へ。10年で300点刊行目指す

2017年8月7日
 TAC出版は新シリーズ「みんなが欲しかった! はじめの一歩シリーズ」をスタートする。同社が得意とする資格試験分野から開始するが、将来的にはビジネス、実用など多岐にわたる領域を網羅した入門シリーズに育て、10年間で300点の刊行を目指す。

 8月21日取次搬入の第1弾は『社労士』。昨年8月に刊行し、シリーズ化のきっかけになった『2017年度版 みんなが欲しかった! 社労士はじめの一歩』の新年度版だ。

 17年度版は初版8500部で刊行したが、重版を2回行い、累計1万4000部に達した。社労士のテキストは通常2~3万部だといい、「入門書がテキストに匹敵する部数になったのは初めて。これほど伸びるとは想像もつかなかった」と福原克泰取締役出版事業部長は述べる。

 同書はそれまで刊行してきた入門書を大幅にリニューアルし、資格の概要から、合格後の流れ、勉強の仕方など、資格取得後も含めた全体の流れを平易な表現で解説。「どんな資格なのかを知り、合格までのイメージを持ってもらうことで、受験への一歩を踏み出す勇気が持てる入門書」(福原取締役)を目指した。

 同書が予想以上の売れ行きだったことから、同様のコンセプトでシリーズ化を決定。同書を担当した編集部の後藤朱氏と浅井啓介氏をリーダーにプロジェクトチームを発足し、シリーズロゴを作成。

 「資格とりたい編」「プロになりたい編」「知識知りたい編」の三つの切り口で、実務、実用、ビジネスなどさまざまなジャンルの入門書を出していく。

 第2弾は同30日搬入で『中小企業診断士』を発売し、来年1月には『第三種電気主任技術者』を発売するのをはじめ『マンション管理士・管理業務主任者』など10~15点を刊行。ノウハウを確立させて刊行ペースを上げていく。

 50点ほどになったところで本格的に書店での棚確保に取り組み、「一歩踏み出したいと思った人が、このシリーズの棚の前に立つと何かが見つかり、棚そのものが勇気を与えるようにしたい」と福原取締役。

 シリーズはA5判、オールカラー、約300?で価格は本体1500円から。初版発行部数は『社労士』が1万2000部、『中小企業診断士』が8000部。