アマゾンジャパン、日販非在庫品の取り寄せ発注を終了へ

2017年4月28日
 アマゾンジャパンは4月28日、日本出版販売(日販)が非在庫書籍を出版社から取り寄せる「日販バックオーダー発注」を6月30日で終了することを、出版社に通知した。これにより、一時的に売上機会減少のリスクがあるとしながら、出版社に対して同社との直接取引による商品供給を検討するよう求めている。

 「日販バックオーダー発注」を終了したあとも、日販への新刊書籍発注や日販の在庫を仕入れる「日販スタンダード発注」、トーハンへのコミックス・雑誌の新刊発注は継続する。出版社に対して日販の在庫を増やすことと、直接取引を検討することを求めている。

 通知の中で「日販バックオーダー発注」終了の理由について、アマゾンの発注に対する日販の在庫引当率が、日販非在庫書籍は「弊社が期待する数字を大幅に下回っている」ことから、日販と協議を続けてきたが「建設的な合意には至ることができなかった」とし、「日販バックオーダー発注」の継続が「欠品改善の観点および他のビジネス条件の観点からも困難」と判断したという。

 そのうえで、「出版社との直接取引を含む他の仕入チャンネルを強化する方法で、中長期的に引当率を改善することが最善」とし、「一時的に売上機会を失う可能性はある」としながらも、長期的な顧客満足を上げるために経営判断したと説明している。

 また、売上機会減少の可能性があることに対して、出版社には「直接取引により売上機会の減少を和らげ、お取引先全体の売上機会の増大を目指していただくことも可能」と呼びかけている。