「雑誌に見る占領期」、早大で企画展開催

2016年9月2日
 早稲田大学現代政治経済研究所20世紀メディア研究所は9月1日から21日まで、東京・新宿区の同大学早稲田キャンパス大隈タワー125記念室で、企画展「雑誌に見る占領期―福島鑄郎コレクションをひらく」を開催している。

 日本が敗戦を受け入れた1945年9月から、サンフランシスコ講和条約が発効した52年4月までの占領期は、新聞は表裏2?、ラジオの受信機はまだ高級品だった時代。その中にあって、紙質が粗悪ながらも生き生きとした表現に満ちた雑誌の価値を、福島氏は庶民の目線から見出し、嗅覚鋭く拾い集めた。

 彼が生涯をかけて収集した6000冊以上のコレクションの一部を、今回、20世紀メディア研究所の研究会100回記念企画として、公開展示している。

 いわゆるカストリ雑誌をはじめ、国会図書館や占領期検閲資料で有名なメリーランド大学プランゲ文庫に所蔵されていない雑誌も少なくない。同研究所は「当時の雑誌を通じて、占領期という戦後の原点を再発見してもらえれば」としている。

 なお、18日には記念シンポジウム(入場無料、予約不要)も開かれる。

 企画展は10時~18時、9月18日を除く日・祝日休館。入場無料。