書籍販売モール「ブックパブ」、本稼働に向けプレオープン

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2011年6月23日
"学術書・実用書系の出版社が連合して設立した電子書籍販売モール「ブックパブ(http://bookpub.jp/)」が6月3日にプレオープンしたが、6月末の本稼働に向けて出版社に参加を呼びかけている。「ブックパブ」は、電子書籍を考える出版社の会(eBP)に参加する学術・実用書系出版社有志が連合し、価格設定、料率(出版社配分)の確保、出版社の意思による商品展開、品切れをなくすなどの実現に向けたショッピングモール形式の電子書籍販売サイト。企画・改善・運営方針を検討する運営幹事社(音羽会)は、ソフトバンク クリエイティブ、主婦と生活社、商業界、C&R研究所、西東社、万来舎、分散型発電情報センター、三和書籍の8社、運営主体は三和書籍とモバキッズの2社が共同して行う。設立について三和書籍・?橋考代表取締役は、「昨年来多様なプラットフォームが登場したが、必ずしも出版社にとって好条件ではなかった。出版社にも読者にも優しい電子書店を作れないかと考え、eBP参加社に呼びかけ応じた各社と立ち上げた」と話す。ブックパブは、?電子書籍の販売価格のうちサイト側3割、開発者7割などとされる料率を、2割がブックパブ、8割が出版社に?販売価格は自社(出版社)で決める?出版社のページも作れ自社で管理できるなど、出版社にとって使い勝手の良いサイトを目指す。フォーマットはPDFとEPUB形式としたことで、ユーザーは好みの端末ビューアで閲覧ができる。DRMは、購入した電子書籍データの末尾に購入者の個人情報を記録する必要最低限にとどめた。モバキッズ・田村健太?代表取締役は「アメリカでは一定の成果を上げており、『ソーシャルDRM』などと呼ばれている」と話す。紙媒体を求めるユーザーのために、インフォプリント・ソリューションズ・ジャパンとの提携でオンデマンドサービスも一部書籍で用意する。出版社は初年度入会金5万円(年会費込み、次年度以降年会費3万円)で入会すれば、掲載点数、掲載料ともフリー。オーサリングは出版社が行うが、実費(A5判、256?程度で1万円程度の目安)でのオーサリング作業も請け負う。電子書籍の購入は、ユーザー登録をした上で、アカウントがあればPsyPal、なければクレジットカードで可能だ。6月14日時点で電子書籍44点、陳列書籍54点を販売しているが、?橋代表取締役は、「年内に出版社100社、電子書籍2000タイトルを目指したい」と意気込みを語る。"