萩原印刷、電子書籍ソリューション説明会

 | 
2010年8月17日
萩原印刷は8月10日、東京・千代田区の日本教育会館で電子書籍ソリューション説明会を開催し、出版社担当者らに向け組版データを活用した電子書籍事業への参加を呼びかけた。萩原誠社長は、印刷用につくられた組版データを活用し、紙・電子・ネットなどの展開を行う「ハギワラハイブリッドパブリッシング」など同社のサービスを紹介、「今回はiPhoneやiPadへの対応を含めた電子書籍に対する準備が整ったので紹介させていただく」とし、印刷データを活用して高品質な対応をすると述べた。ハギワラハイブリッドパブリッシングの中の電子書籍ソリューションは、ワークフローは出版社からのコンテンツ(InDesign、MC―B2の組版データ)を、?PDF(KeyringPDF、NetLibrary)、XML(XMDF/dotBook、EPUB)、オーサリング/アプリ開発に展開するもの。オーサリング/アプリでは、iPhone、iPadなど向けに、モリサワのMCBook、ボイジャーのdotBookに加え、ダイヤモンド社の電子書籍ビューアDReaderのデータ作成・販売代行も対応する。ビジネスモデルは、出版社が提供するコンテンツを、萩原印刷がデータ/アプリ作成、アップルのAppStorsで販売申請代行代し、モリサワ、ボイジャー、ダイヤモンド社へ手数料支払いを代行する。また売り上げに応じた版権料を出版社に支払う。制作料金は、データ作成のみのパータンA(5万円?/コンテンツ)と、データ作成からアプリ制作・販売代行のパータンB(データ作成5万円?+アプリ制作・販売代行2万円?+売上の10%/コンテンツ)が用意されている。いずれも基本料金で、DReaderについてはは調整中。アプリ制作スケジュールについては、トータル約21営業日とした。説明で松浦武夫コンテンツメディア部部長は「いろいろな会社がこのようなサービスをやられていると思うが、その中で、料金的、クオリティーの部分で、良い物を安く提供できると自負している」と述べた。また今後の展開ついても、図版/写真の多い書籍への対応、大学/専門学校などクローズド環境での電子書籍配信、印刷物と絡めた電子書籍ソリューション、も進めていくとした。