BSS勉強会「店頭から見た業界事情」 ブックファースト・梶野

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2009年3月18日
ブックストラテジーサービス(BSS)は3月12日、東京・新宿区の日本出版クラブ会館で、ブックファースト新宿店・梶野光弘統括店長を講師に第5回勉強会「書店店頭から見た業界事情」を開催した。梶野店長は関西18年、東京6年の第一線での書店経験をもとに、?店頭から見た東西の違い??関西書店の現状??店頭から見た購買行動?を実際の事例を紹介しながら講演。大阪では電車待ちの列は作らないが、暗黙の了解があるので事故がほとんど起きないのに対して、東京は異文化の集合体なので、暗黙の了解が成り立たず事故が多いのではないか。おかげで勤務シフトは通勤路線を考慮しないといけない。「消費者センターに言う」という言葉は大阪では聞いたことがなかったのに、東京では頻繁に使われる―など、笑いを誘いながらも鋭い考察を披露した。また、梅田やミナミの再開発はすべて鉄道の路線延長と関わっているため、人の流れが変わり、マーケットが大きく変化する可能性があると、東京では知りにくい情報も報告。最後に出版社へのお願いとして、新年初売りイベント用に元旦発売の商材の提案、例えば各社競作の元旦文庫の創刊や合同の企画説明会を提案。また、書店の人材育成のための提言をし講演を終えた。次回は4月28日、(社)全国出版協会常務理事、出版科学研究所・阿部信行所長の予定。問い合わせ=電話03(5213)5475