ソウルBF、日本年で出店説明会開く 江國香織ら人気作家も訪韓

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2008年12月17日
ソウル国際ブックフェア2009(SIBF2009)は09年5月13?17日、韓国・ソウル市のCOEXで日本を招待国に開催するが、SIBF2009「日本年」実行委員会は12月15日、東京・新宿区の日本書籍会館で出展社説明会を開いた。SIBFは一般の読者が来場して楽しむ傾向の強いブックフェアで、5日間で20万人を超える入場者がある。日本からは「読書がつなぐ日韓の心」をスローガンに、広さ600平方?の「日本館」(集合ブース)を設け、12部門(予定)で図書を展示。隣接して各出展者の個別ブース(目標10ブース)を配置し日本の出版文化の紹介を行う。また催事として、「日韓の読書推進の現状と出版文化の未来」と「日韓出版ビジネスのビジョン」をテーマにシンポジウムを開くほか、江國香織、吉田修一ら韓国で人気の作家が訪韓して、現地作家との対談やサイン会などを行う。出展料は集合ブースは1冊あたり4000円。個別ブースは同1000円。個別ブース(1ブース3×3?)の出展料は1200?×7掛け(=840?)+標準装飾料金300?程度が必要。出品図書は終了後に大韓出版文化協会を通じて図書館などに寄贈する。展示図書は販売しないが、集合ブース内で大手書店の教保文庫が和書の販売を行う。参加申込書の締め切りは12月19日だが、年内は対応する。出品図書明細書の締め切りは1月16日。実行委員会・小峰紀雄委員長(小峰書店)は、一昨年に大韓出版文化協会から要請を受けたことを紹介し、「出版界で実行委員会をつくっており、関係者の協力を頂いてぜひ成功させたい」とあいさつ。展示小委員会・山口雅巳委員長(東京大学出版会)は、「集合ブースに2000点の出品を目標にしている」としたうえで、翻訳本の需要が高いことを踏まえ、出品リストをつくり翻訳権売買に活用したいなどと説明し協力を求めた。催事小委員会・新田満夫委員長(雄松堂出版)は、「普通の人たちが沢山来る場所での展示会は大変価値がある」とし、「日本から出したい本にあわせるような展示も考えていかなければいけないので、双方にとって価値のある催しをつくっていきたい」と述べた。最後に日本書籍出版協会・金原優国際部門担当副理事長(医学書院)が「出版については制約もなく自由に交流ができる。これを両国の関係が良くなるよう役立てていきたい」と述べた。